夢の守り人 (上橋菜穂子)


夢の守り人

守り人シリーズ3作目。

少なくとも、おれはその姿をもって生きてきた。そして、どうしたらいいかわからない分かれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが〈好きな自分〉かを考えるんだ

タンダの言葉。
この言葉にタンダの強さの芯が感じられます。
こういう生き方かっこいいよ。僕もこうありたいものです。


作者のつづる言葉には引用したくなるものが多い。
うろ覚えだが¨悪人などいない。悪いことをするいい人がいるだけだ。¨も好き。
こういう言葉が書けるのは作者の人柄なんだろうな。
#勝手なイメージだが。。
自分/他人の良いところ/悪いところ、清濁合わせ飲むことができる懐の深い方だと思う。



今作ではタンダが大活躍です。
(罠に堕ちて、花守りにされたりするけど。。)
上にも書いたけども、タンダの芯の強さを表す言葉や描写がたくさんあります。
ほんといい男です。早くバルサと幸せになってほしいものです。明らかに両想いなんだから。
問題はバルサの抱えるコンプレックスだけなのかもね。人並みの幸せを得られる人間じゃないとでも思ってるみたい。。
ここは今後の展開が楽しみなところ。


見所はもう1点。
今作ではトロガイ師の過去が語られ、3+1人の子供がいたことが明らかに!
女性として、母親としての側面を見せてくれます。
意外とw かわいいかも。トロガイ師にも女の子のころがあったんですね。


次の文庫版が待ち遠しいです。